人流データ分析による地域公共交通の検討支援
リーダー・関係主体
東京大学空間情報科学研究センター関本研、(一財)社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)、南砺市政策推進課、 となみ衛星通信テレビ株式会社(TST)
プロジェクト概要
地域公共交通に関わる移動ニーズや利用実態等を把握するためのデータ分析や可視化分析等を行い、公共交通課題の検証や課題解決に向けた支援を行いつつ、デジタル南砺等の活用ユースケースを創出する。
これまでの成果
・市内を運行する路線バスや市営バス、市が実証運行をスタートとした公共ライドシェア等を含めて、その移動ニーズや利用実態等を把握するための運行実績データ分析、デジタル南砺(図1、図2)を活用した分析・可視化、これまでの協議会活動で形成した地域の繋がりを活かした利用促進に係る取組など、公共交通課題の解決に向けた検討を行う。
今年度(R7年度)の目標や成果イメージ
・既存データを活用して、井波地区内をケーススタディとした「シニアカーが走行可能なルート」等の掲載デザインを検 討し、デジタル南砺上へ走行可能ルートや主要目的施設等を実装する。
・掲載した情報は、市民公開シンポジウムにて紹介・周知を行い、シニアカー利用者をターゲットに利活用を図る。
具体的な取組内容・方法
1)市営バスの乗降調査(四半期ごとに5日間調査)結果に基づくバス停別利用実態を分析・可視化し、利用者数が多い区間や少ない区間を視覚的に明らかにする(再編候補区間等の抽出)。また、モビリティDT(デジタルツイン)環境を使って市営バスの分析を行う。【~R7.9月】
2)携帯GPSデータや擬似人流データを活用して公共交通のターゲット層となる人の移動実態を分析・可視化する。また、1)の利用実態と比較することで、移動需要と公共交通サービス(ネットワークや運行時間等)のミスマッチを明らかにし、路線再編の検討材料としての活用を見据える。【~R7.12月】
3)デジタルシティサービスの活用ユースケースの一例として、市民公開シンポジウム等にて取組の周知・情報発信を行う。また、次年度のステップアップに向けた展開を検討する。【~R8.3月】
図1:【デジタル南砺】市営バスルート・バス停データ

図2:【デジタル南砺】人の移動に係るデータ(擬似人流データ)
